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【基礎知識】性自認、性的指向、性役割の関係


よく質問されることのひとつが、「自分は体が女なんですが、女の子が好きなんですが、自分は男なんでしょうか?」

ここで用語を知っておいてもらいたいのですが、「性自認」とは「自分が思う自分の性別」のこと、「性的指向」は「自分が好きになる相手の性別」のことです。そして性自認と性的指向は、まったく関係がありません。
「女の子が好きな自分は男に違いない」と、トランスジェンダーの自助グループにやって来る人は古くからいますが、性的指向に重点を置き過ぎて、性自認について考えることを疎かにしている人もいます。

「好きな人の性別は置いておいて、自分の性別は何だと思う?」と折に触れて聞いていると、最初は「男ですよ。だって女の子が好きなんだから」と言っていた人が、徐々に「あれ? 自分の性別って何だろう?」と考え初め、「女の子は好きだけど、自分のことも女だと思う」「女の子は好きだけど、それとは別にやっぱり自分は男です」などの回答を得て、自分の問題を確信して行きます。

もうひとつ、トランスジェンダーの自助グループでよく聞かれる主張のひとつが、「自分は女らしいことが嫌いなんです。だから自分は男なんです」

ここでもうひとつ用語説明をしておきます。「性役割」とは「その性別に期待される社会的な役割」のことです。そして性自認と性役割も、まったく関係がありません。
「女らしくしなさいと言われるのが嫌で仕方なかった。だから自分は男なんだ」と自助グループにやって来る人も昔からいますが、ある性役割が好きであるか嫌いであるかと、自分の思う自分の性別は無関係です。

「女らしくするのが嫌いな女性もいるよね」と言うと「気付かなかった!」というような反応をするのは、「女らしさが嫌いな自分は男」という思い込みで視野が狭くなっているからだと思います。「自分は女らしさが嫌いな女なんだろうか?」「それとも男だから女らしくするのが嫌なんだろうか?」という自問自答を繰り返すと、「女らしさは嫌いじゃないけど、自分のことは男だと思う」「女らしいことは嫌いだけど、別に男じゃないなあ」などの回答を得られるでしょう。


こういった「自分について何度も深く考える作業」が抜けていると、世間一般で言われるトランスジェンダーのライフスタイル、改名、ホルモン注射、外科手術、戸籍変更などの一連の波に飲まれてしまい、「本当に自分がしたかった生き方」を見失ってしまう可能性があります。
面倒でも、時間が掛かっても、自分が自分の人生を生きるために、「性自認と性的指向は無関係」「性自認と性役割も無関係」、このふたつを念頭に置いて、しっかり自分のことを考えてもらいたいと思います。


(サポーター)

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